地盤の常時微動とは、地盤中を伝播する人工的または自然現象による種々の振動のうち、特定の振動源から直接的に影響を受けない状態で、さまざまな振動によって誘起される微小な地盤振動です。
測定は、地表面やボーリング孔を用いた地盤中で行います。
受振器は通常、周期特性が1秒以下程度の電磁型高感度速度計を用います。とくに長周期範囲の微動を観測するため、固有周期5秒の長周期地震計を使用することもあります。
微動測定では、低周波領域を対象に高増幅処理を行いますので、その周波数範囲で平坦性のよい低雑音のものを使います。
測定にあたり、周辺の振動源の直接的な影響を避けるため、交通機関や工場などに近い場所で観測する場合には、できるだけノイズの少ない時間帯(深夜)を選んで行うことが普通です。
2深度以上の測定深度で同時測定を行った場合には、振動増幅(スペクトル比)が求められます。