構造物を直接基礎によって支持する場合、基礎地盤の変形特性や支持力特性を確認することが必要です。
地盤の平板載荷試験は、対象地盤に設置した円形載荷板に荷重をかけ、載荷板の荷重と沈下量の関係から、地盤反力係数や極限支持力など、設計時や施工時に必要な地盤の変形特性や支持力特性を求めることができます。
平板載荷試験の装置は、載荷板、ジャッキ、支柱、載荷ばりおよび反力装置によって構成されています。
荷重はブルーピングリングまたはロードセルを用い、沈下量はダイヤルゲージまたは変位計を用いて計測します。
平板載荷試験で求められる地盤の変形特性や支持力特性は、載荷面からの載荷板の幅の 1.5~2.0 倍程度の深さまでの地盤を対象にしています。
基礎の沈下や支持力は、基礎の根入れ長さ、形状、大きさ、剛性、地盤構成、地下水位、載荷重、載荷時間などの条件によって左右されます。また、平板載荷試験に用いた載荷板の幅と、実際の構造物の基礎幅とは異なり、載荷による影響範囲も違いがあるので、試験結果の利用にあたっては、載荷板の大きさに対応した地盤の支持力特性であることを十分に考慮する必要があります。
試験は、計画最大荷重を 5~8 段階ずつ等分に載荷し、荷重の保持時間を 30 分程度の一定時間となる「荷重制御による段階式載荷」が一般的ですが、時には「荷重制御による段階式繰返し載荷」を行なうこともあります。