基礎の設計ならびに地下土工事などの計画立案には、敷地地盤の情報を必要とします。その方法としては、通常ロータリー式ボーリング機械を用いて地盤を掘削し、標準貫入試験を行って各深度ごとの硬さを測るとともに、試料を取り出して土質を観察したり、各種の原位置試験を行う方法が用いられています。
ロータリー式ボーリングは、掘進速度が速い、調査精度が高い、孔壁の崩壊が少ない、孔底に溜まるスライム(掘削滓)の除去が容易であるなど、数多くの利点を有しています。したがって、今日ではテストボーリングと言う場合は、ロータリー式ボーリング調査を指すほど広く用いられています。
この調査は、作業スペースとして通常 4m×5m の平坦地盤と、高さ 5m 程度の空間を必要とします。狭い箇所での作業では、三叉を鳥居掛けにすることにより、 2.8m 程度の幅で行うこともできます。
ロータリー式ボーリング機械を用いた地盤調査は、一般の中・高層建築物をはじめとして、道路・鉄道・地下鉄・橋梁・空港・港湾・ダム・電力施設など、あらゆる建設計画地盤が対象になります。また、土地造成などの設計・施工の資料にするための調査から、地盤沈下・地すべり災害などの対策調査・復旧計画に伴う調査など多岐にわたって使用されています。